ベトナムに嫁いで17年目
遠距離恋愛からスタートした我が夫婦
もちろん主人と出会ってベトナムとの縁が繋がったのですが
ベトナムに来る度にベトナムという国がどんどん好きになって
お互い大学生だった時は、日本とベトナムどちらで生活するかとよく悩んでいたものですが
結局どんどん好きになっていくベトナムで生活をしていくことに
住む前には、あれこれすったもんだありましたが
ようやく2004年に最初はハノイで新生活が始まりました。
旦那さんが
一生懸命探してくれたお家は、
ベトナムのローカル団地
目印になるものはなにもなく30分くらい歩くと日本大使館がありました。
毎朝話しかけてくれるお茶屋さんのおばちゃんが何を話してるかもわからず
鉄格子の扉や窓で檻の中にいるような気分になったり
毎日蟻やネズミと格闘し
買い出しに行くにも徒歩圏内にはスーパーやコンビニなどがなく市場へ
市場には、見たことのない生き物が丸焼きにされていたり
野菜を地べたで売るおばさん達
覗いただけでもとにかく話しかけてくる
ベトナム人のおばさん達に圧倒されまくりました。
その当時旦那さんは旅行会社に就職していて
毎日朝早くから夜遅くまで大忙しで
ひと月1回、2回お休みがあるかないかの状態でした。
一人でいる時間がとても長く
旅行で訪れていたキラキラとした活気あるベトナム
可愛い雑貨に囲まれながら生活できると浮き足立っていましたが
反対
質素で不便な生活
可愛い雑貨など見当たらず
言葉も分からず
しかも観光客がいるようなエリアではない為町歩きもできず
しばらくはこんなはずじゃなかったのにと落ち込みながら引きこもって生活していました。
ハノイに親戚もいましたが主人以外の家族は、ダナンに住んでいたので家族との関わりもほとんどありませんでした。
半年以上経ってから一日しっかりお休みが取れた旦那さんが、
会社の日本人上司の奥様(日本人)を紹介してくれました。
ベトナムに来てからおそらく初めて会った日本人で
あまりの嬉しさに興奮して涙したのを覚えています。
日本語を思いっきり話して半年分の想いを吐き出したのは言うまでもありません。
ベトナム語を独学で勉強していたのですが
旦那さんも仕事が忙しく、
話し相手にもなってくれず
意を決して
ベトナム語を勉強する為にハノイ外国語大学のベトナム語センターに通うことになりました。
大学は、私が住む場所からバスで30分ほど
ここでも乗り換えをしなければならずバスに揺られる時間は30分でも
学校に着くまで1時間半ぐらいかかっていました。
暑い中自転車を購入して通ったりもしました。
バイクは、練習してからじゃないと乗れないよっと旦那さんに言われていたので
1年以上はどこに行くにも徒歩、自転車かバスでした。
中心地から離れた場所に住んでいた当時は、旅行の際に散々歩き回った旧市街やホアンキエム湖周辺は遥か向こうでバスでは1本で行けず乗り換えなくてはならなかったので
初心者ベトナム生活者にはハードルが高く
とても遠くに感じていました。
大学に通い始めたらベトナム語を勉強している日本人がたくさんいて驚きました。
ハノイに住み始めて日本人はいないんじゃないかと思うほど会うことがなかったので・・・
せっかく日本人のみんなと知り合ったのに仕事をスタートすることになり
みんなが美味しいローカルのご飯を食べに行くという時でさえ一緒に食べに行くチャンスはほとんどなく今思うとベトナム生活を楽しむ余裕を失っていたかもしれません。
そして可愛い雑貨達にも巡り合ってはいたものの心で楽しむ余裕は全くありませんでした。
でも、この大学へ通ってた縁でたくさんの巡り合わせがありました。
その巡り合わせは17年経っても変わらず大切にしています。
もちろんベトナムから帰国された友人も多いので途切れてしまった縁もありますが
少しずつ取り戻せたら良いなと思っています。
今回は、この巡り合わせで今も繋がる
その一つを紹介したいと思います。
ベトナムでも
インターネットやiphoneなどの普及によって活字離れが深刻しています。
ベトナムの絵本というと少し難しいイメージがあり
子供達に読んで聞かせるにも身近なものではないように感じていました。
物語のある絵本をたくさん読んでもらいたい。
本に愛情を持ってもらいたいという願いから始まった活動に携わっている友人二人
彼女たちは、大学に通ってたご縁で繋げてもらった
転職先の上司と先輩でした。
日本の絵本をベトナム語に翻訳しベトナムで出版するだけでなく
読み聞かせなどの普及活動や
ベトナム人の絵本作家の若手育成などにも力を入れています。
「MOGU絵本プロジェクト」は2021年に4周年を迎え、
「橋をかける基金(非営利団体)」のサイトが立ち上げれました。
https://baccau.org.vn/
5年で100作品の出版を目標に掲げ現在は、92作品が出版されています。
作品の中には、想像力を育むのにぴったりの五味先生の作品や
私でも懐かしいなと思うような作品も揃っていてベトナム語学習の方にもオススメです。
元上司である勝さんは、
令和元年にこの絵本の活動を通じて、外務大臣表彰を受賞されました。
http://katsumegumi.com/
彼女には、転職の機会を与えてくださりベトナム生活に振り回されている私をいつも慰めてくれていました。
突然ダナンに引越しを決めた時も
親身に相談に乗ってくださり本当に離婚の危機さえも彼女に救ってもらったといっても過言ではありません。
仕事面では、初めての営業職で右も左もわからず足を引っ張ってばかりでしたが
異国の地で日本人だけでなくベトナム人とも信頼関係が築ける彼女の背中をいつも追いかけていました。
カメラマンとしてだけでなく、ライターや編集業もこなしマルチに活躍する彼女は憧れでもあります。今でも追いつくことのないベトナムの大先輩でおそらくハノイでは知らない人はいないのではないでしょうか。
今も、ベトナムと日本の架け橋となって日々活躍されています。
先輩であるヒエンさんは、
日本の絵本のベトナム語翻訳と出版,絵本を読む習慣の普及活動やベトナム人絵本作家の育成等を通じ、ベトナムにおける絵本の普及に多大なる貢献をしたということでメディアに多くとりあげられているだけでなく勝さんに続いて令和2年度に外務大臣表彰を受賞されました。
輝かしい活躍をしているお二人とは反対に
私は、まだまだベトナム生活にてんやわんやしており恥ずかしい限りですが
微力ながら少しずつベトナムに貢献していけたらなと思っています。
少しでも彼女達の活動がたくさんの方に周知され
このベトナムと日本の輪が広がりますように
子供達は、大きくなりMoguの絵本を読む機会に恵まれませんでしたが
日本に帰国した友人が子供達のベトナム語学習の為に絵本を購入したいということで連絡する機会に恵まれお二人に久しぶりに電話ができました。
お互い忙しく何年も連絡をしていないのに
本当にいつも変わらぬ二人の姿にとても嬉しくなりました。
取り寄せた絵本は、大人の私が見ても楽しめそうなもので改めてじっくり注文してみようかなと思っています。
こちらは、日本からも注文ができます。
ベトナムは、大型書店の絵本コーナーに設置されてありますのでぜひ自由にお買い物ができるようになったら行ってみてください。
デリバリー対応は、随時してくださっていますのでぜひお問い合わせしてみてください。
今はダナンからハノイ
飛行機でたったの1時間の距離でさえも出かけることが叶わず会うことができませんが
再会できる日を励みに頑張りたいと思います。
同じ職場の時にみんなで同僚の結婚式に参加するために
アオザイをオーダーして
みんなで着飾ってバスに乗り込んで出かけたことは今でも忘れられない思い出です。
ハノイでの生活は、私の第2の青春です。
ただ、旦那さんが邪魔だったのは言うまでもありません。
そんな思い出の写真をどこに保存したか分からずに
同僚に連絡したのは言うまでもありません。
同僚についても何年も会えていませんが
いつも変わらず接してくれていることにとても励まされています。
いつかブログで書きたいなと思っています。
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